3月1日と4日 新宿「タロット鑑定」開催!

★ 3月1日(日)と4日(水)に、新宿のお店で「タロットリーディング」で出演いたします。
みなさんのお越しをお待ちしています。



【お問い合わせ・ご予約は】
 Email:studio_dg@mac.com
・時 間:11:00〜21:00
・出演日:第1と第3「日曜日」と「毎週水曜日」
*直接ご来店して頂いても結構です。
 またご予約の方は、メールにて、日程とお時間をお知らせください。
 詳細をご返信させて頂きます。

*お店は JR新宿西口1分。
「新宿メトロ食堂街」タカノフルーツパーラーすぐ近く。

摩風ゆみ (マシュー)

ミノタウルスはダイダロスの館(迷宮)の中にいる

ダイダロスが建てた館はラビリントス(迷宮)であり、「死と再生」の図像である。
それは、古代人の「自己理解の図式」であった。

タロットの「#0.The Fool フール」は“牡牛の仮面”、ラビリントスをも象徴する“ブドウの輪”、“じゃれつく虎”などを描き込むことによって、それは「迷宮」を内的に体験し、現代において「死と再生」を復活させるシステムであることが理解される。

タロットは、全体を「#0.The Fool フール」から始めることによって、大宇宙からの人間の救済、天上からもたらされる恩恵のロゴスとして体系化することができる。ラビリントスは「牡牛の迷宮」であり、だからこそその主要な始まりの地点は、牡牛を表わす「#0.The Fool フール」と「#5.The Hierophant 高等司祭」でなければならないのである。この「牡牛」は、同時に「ミノタウロス」でもあるが、「ミノタウロス」は射手の象徴であり、「#14.Art 異世の大釜」と結びついている。

例を「迷宮へのイニシエーション」を表わす「Disks の7」のカードにとろう;



このカードの場所は「ダイダロスの館」である。
“牡牛”のコインはミノタウロスを象徴し、“土星を象徴する騎士”のコインはアテナイの王子テセウスのことである。背景の“死の木”は迷路を象徴し、それをキリストによって復活し勝利する「エッサイの木」に置き換えたものである。数字の“7”はカバラのネツァクで、日本語で「永遠への欲求」を意味する。これは「アリアドネの糸」を見つけ出せということ。

「アリアドネの糸」と剣を持って、テセウスは暗闇の「迷宮」を進んだであろう。前途にはどのような希望もなかった。この暗闇を抜け出せるのかどうか。「これ」はいつまで続くのかどうか。いかなる希望も保証もなかった。ただ、「アリアドネの糸」を頼りに進む他はなかった。そして、引き返せる道もなかったのである。

その絶望的な死地において、突然彼に別の世界からの驚くべき力、驚くべき光が到来した。彼は別人に変容した。彼は、勝利は別次元から到来するのを知ったのである。

テセウスを導いたものは「アリアドネの糸」である。「アリアドネの糸」に結びつくとは、「聖杯行列に連なる」ことである。そして、「聖杯行列に連なる」とは「聖杯の守護人(マスター・テーリオン)」と同じ馬に乗ることを意味する。馬が迷宮の中心に到達すると、ミノタウロスはその全貌を明らかにし、突然 HRU(フル)が別次元から到来してミノタウロスを一撃する。そして、テセウス(聖杯の探求者)は変容の第2段階を体験するのである(第1段階の変容は、テセウスがアテネを離れてダイダロスの館へ行くことを決意した時)。

「Disks の7」は、全く何も見えない暗黒の中で、ただただ「アリアドネの糸」を信頼することを学ぶカードである。ここでテセウスの心は、人生の達成願望(死)から「人生の意味の追求」へと変容する。ラビリントス(迷宮)の中にいるのはミノタウロスであり、探求者はそこまで行くことによって“地球の内部を訪ねる”「#14.Art 異世の大釜」を体験したのである。

#14.Artの「地球の内部」とは?;
ラビリントスの中心にはミノタウロスがいる。実は、ミノタウロスとは、「わたし」だったのである!
その全貌を知ったとき、テセウスに「#16.The Tower 稲妻の塔」の一撃が起る。「#5.The Hierophant 高等司祭」と「#16.The Tower 稲妻の塔」とは、表裏一体の関係にある。


レオン




タロット研究の新たな段階

  James Wanless と Angeles Arrien は、1992年に「タロットにおける新しい革命」と銘打って『Wheel of Tarot』を発行した。これはタロットに関わる様々な研究家たちを結集し、タロットと心理学、タロットと占星学、タロットとヌメロロジィ、タロットとカバラ、タロットのスプレッドとリーディング法などの研究を幅広く取り上げて、今後のタロット研究の方向性を示唆したものであった。この著書の表題には「Tarot Anthology」の添え書きがあり、まだまだ世界のタロット研究が緒についたばかりであることが示されている。あれから20年以上が経過するものの、タロット学の成立にはまだ程遠いものがある。
『Wheel of Tarot』が示唆している方向は、タロットが単なる人生の実用書や、日本に多数ある芸事などの一種ではなく、グローバルな新しい精神運動を起こす力を持っているとの認識である。そのためには、タロットを実践し訓練する学びとともに、タロット学の成立が必要だとわれわれは考えているわけである。

 タロットが、時代の新たな精神運動を起こせるものだというタロット観が、「アイオーン」という視点をタロットに導入することである。これは研究家には知られている通り、アレイスター・クロウリーの研究と体験に始まる。そして、クロウリーは十分には自覚してはいなかったが、「アイオーン」という考え方は、民族的・時代的な神話の枠組みで精神の超越性を考えるのではなく、「エクソダス」という人間の存在方式の「救済史への接続」をいうのではないかと最近のわたしは考え始めている。ニューアイオーンのタロットは、その視点からタロットの総体的な性質を再発見していかなければならないのではなかろうか。

アイオーン(ギリシア語:英語はイーオン):
ギリシア語の研究家、玉川直重氏によれば、「時代」「宇宙」「この世」の3つの訳語がある。
岩隈直氏によれば、後期ユダヤ教において発達した思想で、来るべき世に対して悪魔とその一族が支配している世で、現世の意味になる。長い時、空間的世界の意味もある。また、神またはメシアの支配する時、という意味もある。
トート・タロットの立場から言えば、アイオーンは、宇宙的な精神史の決定的な変化が起る前の、終末的・黙示録的な一定の時間を指す意味になる。


レオン


 

お知らせ

訃報のご案内を申し上げます。
長らく東京易占学院の理事長を務めてこられた 屋敷 守雄 氏が逝去されました(享年79才)。

御通夜、告別式等は以下の通りです。

御通夜: 2月17日 18時 〜
告別式: 2月18日 12時 〜 13時

葬儀式場:常性寺  東京都調布市国領 1−2−7
          Tel:042-484-7676
喪 主: 屋敷 浩史 氏(長男)  株)東京易占学院 社長


ここに、謹んで哀悼の意を表します。

スタジオ・ディーヴァ・ガイア
∴ タロット王国 スタッフ一同



 

タロット学の確立を求めて

 かつてジョーゼフ・キャンベルや哲学者ウスペンスキーらがタロットに特別興味を持ったのは、タロットには占いやヒーリングすること以上の側面があると感じていたからである。それは、タロットには、タロットでなければ引き出せないか、引き出すのにタロットが最も有効だと感じ取れる、人間の秘められた能力が隠されているからである。それを実現するためには、今後タロットの学問化を計っていかなければならないと私は思っているわけである。

 
       「天の雫」制作者:大家具子さん

 タロット学の成立には次の3つの要件が必要だと考える。
  1、タロットカードの形成史の検討。
     これは、当初どんなカードが制作され、どんな風に使われながら伝承されてきたか。
     また、どんな考え方がそれに取り入れられて発展してきたかを研究すること。
     文献と制作カードの資料批評学である。
  2、タロットカードの制作の流れに大きな影響を与えた、
     代表的なカードと制作者たちの思想の研究。
     そして、その制作者たちを系統づける作業がある。
  3、最も重要だとわれわれが考える、タロット現象学の確立。
     タロット全体を把握する、タロットの内面的・精神的構造の組織的タロット学である。

 そして、何よりも研究者の立場が明確でない研究は、今日われわれは情報以上の価値をそれに認めるわけにはいかない。タロット王国のわれわれは、タロットの霊が第3アイオーンを形成する力をもたらすという立場に立って、タロットを研究していくものであることを明らかにしておく。それを現象学的に追求していく者が、タロット王国の継承者である。



 

『聖物探求〜タロット魔術とアーサー王の秘儀』新版 遂に出る!

 ケイトリンとジョンのマシューズ夫妻による旧版の『Hallowquest』は素晴らしいものだったが、長らく絶版のままであった。『アーサ王のタロット』は数年前に新装版が出たものの、新装版の解説書が出ることはなかった。それが遂に今日、新装版の解説書が実現したのである。
 これは、タロットの秘義を解読する歴史の中で、画期的です!

 旧版の翻訳は、松田アフラさんが神戸の魔女の家BOOKSから出されていた。その後書きの一片を紹介し、ケイトリンとジョンの『アーサ王のタロット』の素晴らしさをお伝えできればと思います。

「一読者としての私が本書を読んで、まず第一に羨ましく感じるのは、このデッキの背後にある世界観の豊かさである。いや、むろん神話における世界観ならば、別にアーサー王神話に限らず、我が国の国生み神話であろうが、ギリシア神話であろうが、これに引けを取らないだけの豊かさを持つものは世界中にごろごろしている。だが、一つの神話体系をタロットの大小アルカナの78枚のすべてに組み込み、関連させるとなると、これは並大抵の力技ではないのである(22枚のみならば比較的簡単なのだが)。それを、これほどまでに完璧にまた美しく整然とやり遂げてしまうというのは、やはり才能と努力の賜物であるとしか言いようがない。」(魔女の家BOOKS『アーサー王のタロット占い』後書きより)

 尚、新版のタイトルは、『The Complete Arthurian Tarot』になります。Amazonで入手できます。




 われわれも「アーサー王のタロット」講座、近々に開講予定です。



 

I AM KENJI が世界を作る



お疲れさまです。

後藤さんの件はとても残念で、悔しく思います。

ほぼ予想されていたことだったのですが、心に一縷の望みは抱いていましたから、

とても悔しくてたまりません。

それと同時に、私たちはいつも自分がただ生きることだけを考えていましたが、

人生は「如何に死ぬか」でもあることを、日々の意識の中では忘れていたようです。

生まれて来た人間にとって、生きることは普遍的ですが、

死ぬこともまた普遍的です。この2つは普遍的なのです。

これ以外に、普遍的なものは何もありません。

健康も、就職も、貧困も富も、結婚も子供も、普遍的ではありません。

彼はジャーナリストになった初めの頃は、主として

組織の長や責任者、権力者へのインタビューをやっていたそうですが、

ある人の影響から、戦争の狭間で生きる民衆を、一般の人々や子供たちを、

世界に伝えようと活動してきたようです。

彼は言いました、「醜いものは醜いままに」「悲しいものは悲しいままに」

「汚れたものは汚れたままに」「貧しいものは貧しいままに」

「美しいものは美しいままに」映し出したい、と。

彼は普通の人間になり切り、普通の人間として生きたのではないでしょうか。

だからこそ、普通の人間が死に瀕しているのを

放っておくことはできなかったのではないでしょうか。

(この危険な時期に、なぜあんな所へ?)

(しかし、彼は遥菜さんを放っては生きていけなかったのだろうと思われます。)

そのことをはっきりと世界に示してくれた後藤さんの死だったと思います。

I AM KENJI であり、I AM HANAKO であり、I AM GOTO です。

私たちはみんな I AM KENJI です。

I AM KENJI は世界に広がっています。

首相官邸前に、ニューヨークに、中東に、世界の各地や人々に。

後藤健二さんの死は勝利です。

世界を作るのは人間です、民衆です、普通の人たちです。

決して特定な宗教でも、国家でも、政党や教派でもありません。

これからの世界は「I AM KENJI」が作るのだと信じます。

かつて宮沢賢治は「いざもろともに宇宙の微塵になって

無方の空に散らばろう」と言いましたが、健二さんはそれを実行してくださいました。

今後、「I AM KENJI」は無方に世界に広がっていくことでしょう。

そして将来は、「I AM KENJI」たちによって新たな世界が作られていくことでしょう。

あなたも、ゆっくりと家族のつながりを大事にして、帰って来てください。

レオン

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