質疑応答から
2019.04.08 at 15:01author:タロット王国
(4月7日の桜)
[質問者]
教えて頂きたいことがあります。
確か聖杯探求とは父親探しの旅でもあったと思うのですが、この父親とはどのような意味があるのでしょうか?
ガラハッドには父親ランスロットがおり、そのランスロットを超えたということが=古いパターンの破壊者(Hanged Man)であるなら、ガラハッドは自分で自分の本質を発見したということになると思うのですが、父親とは“自分の本質”ということだったのでしょうか?
ご教授下さいますよう、どうぞよろしくお願い致します。
[レオン]
「聖杯探求とは父親探しの旅」とは、私がどういう場面であなたに話したのか分かりませんが、「アーサー王物語」の主人公たちは、ほとんどが父親無しか、父親がいても父親の手から離されて育てられ、教育されます。
ガラハッドもパーシヴァルも、アーサーもマーリンも、すべてそうです。
しかも母親が育てた場合には、母から離れるか、母を捨てて旅立ちます。
この場合、母とは「地」の象徴であり、求める父は肉体の父のことではなく、「天」の象徴です。
母は「生活の心配や目先の欲得」の象徴であり、父はそれらの断片化した心の状態を超えた、全体的な存在の仕方、あらゆるものの分離化を超えたユニティを意味します。
その父の持つ実際的な力が「聖杯」です。
また、あなたがおっしゃられていることの中に、
ガラハッドは自分で自分の本質を発見したということになると思うのですが、父親とは“自分の本質”ということだったのでしょうか?
という理解がありますが、「父親とは“自分の本質”」という考え方は、グノーシス主義者たちの考え方です。
グノーシス主義者たちは 2000 年という歳月を使いながら、人間の存在様式を変容できませんでした。
タロットでの探求は、別の道をたどります。
私たちは“自分の本質”を見失っているので、それを探すのではなく、心というガラスが破壊されているので、それを溶かして、再生するのです。
または別な言い方をすれば、魂が死んでしまっているので、それに生命を吹き込んで復活させるのです。そして、それは死んだわれわれにできることではないので、「タロットの霊Full」にやってもらいます。
それを発見するのがタロットレッスンです。
タロットは理論的に学ぶのではなく、レッスンしないと体得できず、生命が吹き込まれないのではないでしょうか。