今週は、風邪にかかってしまい、家でダウン状態でした。
そんな中、再放送でみた第6話 再会の時
「いつかこの恋を思い出して泣いてしまう」をみてしまった。
予告編などでこの番組の存在は知っていましたが、たまたま観た5年後から始まるこのシーンの高良健吾さんの変貌ぶりに、釘付けになってしまいました。
この現象は、私だけでなく、かなりの人に劇的なショックを与える位話題になっているようでした。
去年位から、くまもとに行くと、なんか微妙に変化が起きていました。
観光案内のポスターやチラシに高良健吾さんが、起用されていたからです。
あ、くまもと県は、
「くまモンから高良健吾へと戦略を変えてきたのか・・・」と思っていました。そんな感じて映画を中心に活躍している俳優さんという位は知っていました。
これまで、テレビの仕事はほとんど避けてきたそうですが、彼の中で変わらなきゃという意識があったそうです。
TVでの前半の“ぼくとつな青年役”・・・役をしていると思えない位自然です。
いるよ・・・いたよ〜かもしれない・・・そこそこイケメンで大人しいんだけど、心に秘めているものが時々のぞく青年。
彼の表情から、いつのまにか・・・痛くなる20代だったあの時の自分へと引き戻される。
脚本家の板元裕二氏は、「東京ラブストーリー」を手がけた人で、「自分にとって最後の月9ラブストーリー」になると語っていました。
誰もが心に持っている・・・もう二度とは帰れない・・・そんな自分・・・あの時代に。
それを象徴しているドラマでした。
後半のシーンからは、地方から東京に出てきて生きているどっち付かずの主人公が、闇稼業で大変貌を遂げて始まる。
え〜、あの高良健吾が、こんな?
TVを観た人たちは、分かると思うのですが、洋服や髪型を単に変えただけではない、にじみ出てくる、表情の変化。久しぶりにいい俳優だな〜と感じました。
彼の以前のインタビューで、特に心にせまってきたことがありました。
監督から「演技するな!心でやれ!」と何度も言われたということでした。
それをとても大事にしているそうです。
しかし、蜷川幸雄氏からは、「演技しろ!」と言われ・・・「いったいどっちなんだ」という時期があったそうです。
きっと、その両方があったからこそ、今の演技に花が咲いているんですね。
私が20代にデザインの仕事をしていた時に、先輩から、「1ミリも狂ってはいけない」
私は、三角定規をあてて正確に曲がらないようにと必死でした。
その後先輩は、「馴れてくると、定規を使わなくても、紙の上に一瞬に置いたものが1ミリも狂わないようになる」あの時に教えてもらったことを思い出しました。
きっとそういうことなんだ。
(現代はコンピュータなのでニュアンスが伝わるか、わかりませんが)
私も、レオン先生から
「心で読まなくっちゃ。タロットは理屈じゃないんだ、理屈では客の心は動かないんだよ!」
高良健吾さんの俳優として大事にしていることが、演技の中で伝わってきました。
それが、演技とは思えないような自然な表現だったんですね。
これまでは、知っている人は知っている高良健吾さんでしがた、いよいよ2016年は大ブレイクしそうな予感がします。
摩風ゆみ